親御さんだけではなく、本人もさぞかし苦しいでしょう。
原因は、親との関係やいじめ、過去のトラウマといろいろ考えられるでしょうけど、根本的な原因は、親との関係が考えられます。
でも親が悪い、子が悪い、と言っても、水掛け論だから。
冷静に見ていきましょう。
以前、民間資格ですが、カウンセラーの資格で精神的な病で苦しんでいる方々をカウンセリングした経験を用いて、今ニートで苦しんでいる方のヒントになればと思い、記事を書かせて頂きます。
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根本的な原因は親との関係
ニートや引きこもりの根本的な原因は、親子関係の軋轢と葛藤が考えられます。
人は、生まれてからの初めての人間関係は、親との関係です。
親との相性がいい子供は、スクスク育ち、成人しても仕事や家庭を大事にしていきます。
その反対に親との関係において、愛を感じることなく、軋轢と葛藤を胸に刻んだ子供は、学校生活においても、いじめの対象になりやすく、その後良くないトラウマを背負い、ニートや引きこもりに陥ってしまう場合が多いのです。
親子関係とは、ものすごく大事で、子どもは幼少期親の態度、行動をつぶさに見て育ちます。
親の無意識の不快な言動や行動に、不快感を持った子供は、愛の減少感に無意識に苦しみます。
その後、学校生活でも、愛のない子供は、どうしてもいじめの対象になります。
さらに心に不快を背負い込みます。
そして、ついには社会で居場所をなくして、家の中だけに引きこもります。
ニートになってしまうのです。
ニートになった子は
ニートになった子は、強烈に親を恨んでいます。
それだけ親を恨んでいるなら、外に出て自立すれば、と思いますが、恨んだ親に復讐がごとくに家の中に引きこもります。
親も親で、そのまま放置している場合が多いです。
本当は、ニート自身が自分で自分を傷つけているのですが。
親は
ニートの子を持つ親は、どういうタイプの親が多いのでしょうか。
よく世間では、過保護な親、甘やかした親が多いのではないかと言われます。
私がカウンセリングした家庭は、必ずしも過保護や甘やかした親ばかりではありませんでした。
中には、厳格な親や医者や学校の先生といった、社会的ステイタスの持ち主もいました。
どぢらかと言うと、乱暴な親ではなく、むしろその逆の社会的常識の持ち主の親が多かったように記憶しています。
子供からの言い分は
ニートである子供から話を伺うと、口々に親への不快な恨み節を訴えてきます。
これだけの不快なめにあったのだから、ニートになるのは当然でしょうと言わんばかりでした。
確かに、ニートである子供に気持ちを合わせて、話を聞くと頷けることも多かったものです。
しかし、そこまで引きこもるか、と正直そう思う子供もいました。
根本的な対策
いろんな事情があるにせよ、ニートのまま家に自室に引きこもっていても、仕方がありません。
ある時期に気持ちの整理をして、ニートに終止符をうたなければなりません。
こころの傷を癒してみる
ニートになった原因である親を恨んでいることを紙に書きだしてもらいました。
正直に感情の思うままに書いてもらいました。
過干渉にされた。
怒鳴られた。
厳格すぎる教育を受けた。
過保護にされた。
理不尽に怒られた。
弟だけ可愛がられた。
などなどいっぱい書かれていた。
そして、一度親の気持ちになって、考えてもらいました。
本当に親は、天から授かった子供を憎しみで育てるものか、よくよく考えてもらいました。
親とて人間ですね。
人間は不完全なものなんです。
子供は、親を完全であってほしいと潜在的に思う傾向があります。
その傾向が強い子供が、ニートになりやすいのです。
いい意味で、親に対しての評価がいい加減な子供は、ニートなんてなりません。
子供自身が、親に対してこうあるべきだという強い希望を持っている子供がニートになってしまっていました。
そうなんです。
子供が、親に対して完璧な愛の人格者を求めるから、それが得られない時に裏切りに変わり、それが恨みになるのです。
その恨みが、自分で自分を実は縛ってしまっているのです。
それが、引きこもりの状態、ニートなんですね。
親を許してみる、そして感謝する
引きこもり、ニートになるメカニズムがわかったら、憎しみの原因となっている恨んでいることを一つ一つ許していくワークをしてもらいました。
初めは、抵抗のあった子供も、このままでは自己破壊にあうことが腑に落ちた子は、徐々にですが行っていきました。
感謝することができなくても、親を許すことは、たいていの子供はできたようです。
親の気持ちになれば、すぐにわかることです。
天から授かった子供を憎しみで育てることなんて、あるでしょうか。
親とて人間です。
人間だから、不完全です。
時には、間違ったことも行うものです。
それが人間です。
憎しんでいる親に対して、寛大になってもらいました。
そして許して許して許していくうちに、段々と親に感謝できるようになるようになりました。
そうなれば、しめたものです。
ボタンの掛け違いみたいなものですから、克服できる子は早かったです。
親との間にある憎しみや恨みは、愛の力によって解決していくのです。
親を許してあげ、愛してあげるのです。
具体的な対策
長い時間はかかりますが、カウンセリングでよくなるニートも子供も多くいました。
しかし、親との恨みを解決できても、いざ働けるようになるかというと、もうひとつハードルがあります。
実際に仕事に付けるかどうかです。
できる仕事をする
長い年月、無職のままでいると正社員で雇ってもらえる確率は、ガクンと減ります。
そして、本人も長い年月働いていないと、仕事をやっていけるかどうか不安だと思います。
そういう場合は、アルバイトでもいいので、できる仕事をすることから始めてもらいました。
なんでもいいのです。
できる仕事でしたら。
接客ならできるというなら、コンビニでアルバイトするとか。
肉体労働ならできるというなら、工場や倉庫で働くとか。
パソコンが得意というなら、ジムワークの仕事をするとか。
パートタイムでいいので、とにかく働いてもらいました。
仕事を好きになる
アルバイトに慣れたら、している仕事を好きになる努力をしてもらいました。
好きこそものの上手なれ、です。
好きになれば、上達も早くなります。
元々あれだけ、恨んでいた親を許した経験のある子どもでしたから、している仕事を好きになることぐらいは、簡単そうでした。
ニートを克服したのだから、慣れたら何でもできるという自信が、仕事の上達を早くします。
分野を広げていく
仕事を好きになり、上達していけるようになったら、分野を広げる努力をしてもらいました。
また新たなことに挑戦してもらいました。
コンビニで接客をしていて、接客がすきになったら、次は洋服屋さんに挑戦するとか。
肉体労働を好きになってもらったら、フォークリフトの免許を取りに行くとか。
分野を広げる努力をしてもらいました。
その後、チャンスをひろって、見事に正社員で働くようになった子供もいました。
まとめ
ニートや引きこもりが増え、社会現象にもなっています。
政府も対策に動き出すとか。
しかしそれらは、すべて愛の問題なのです。
親に対してのボタンの掛け違いなのです。
親を許して、恨みを持っている自分を解放してあげましょう。
やり方をもう一度書いておきます。
・親を許してみる、感謝する。
・できる仕事をする。
・仕事を好きになる。
・分野を広げていく。
もっと自分を大切にしてあげましょう。
誰のためでもありません。
自分のために、自分を大切にしましょう。